駄文の溜まり場

最近なんでもすぐ忘れるので

免許をとってきた

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公的文書、免許をとってきた。

 

田舎に行くのはたぶん初めてで、山形の空は横に広くて遠くの景色まで見えた。

 

左右を覚えるのが遅かったからなのか、地図が読めないからなのか、運動神経が悪いからなのか、運転やってみたらめっちゃ下手だった。

できる気がしなくて、免許合宿 むりそう とかで検索かけまくってた。

このまま延泊が続いたらどうしよう、と思うとナーバスになった。

 

今までもできないこと、苦手なこと、人よりも時間がかかることがたくさんあった。その度に優しい人、怒る人、嫌がる人、いろんなひとがいた。

ので、対応も慣れた。

 

仮免まで担当してくれた女の教官の方が、できないわたしにとても親切に教えてくれた。

19歳だと勘違いされてて、遠いところ来てこわいよね、ちゃんと寝れてる?大丈夫だよ、ちょっとずつうまくなってるよって会うたびにほんと子供みたいに優しく優しく接してくれた。

ある時、名簿を見て『エッ、23歳?』と驚いて年齢がばれてからも変わらず優しくしてくれた。

仮免受かったときはとても喜んでくれました。がんばってよかったー!って思った。

その教官の方は26歳で、3個しか歳が変わらないのにちゃんと働いてて、親切にできる余裕もあってすごいなと思った。

 

 

他にも、仮免が受かって路上にでてからよく担当してくれた男の教官のひとも真面目なトーンでふざけてるひとで楽しかった。

 

女の教官の人は、わたしが路上にでてからもとても気にかけてくれて、会うたびに手を振ってくれたり、教官の人にはこの子に優しく教えてあげてくださいねって言ってくれたり、わたしがどんな感じで進んでいるのか他の人に聞いてくれていたり、他にもいろんな生徒がいるであろう中でとてもよくしてくれて、会うのがとても嬉しかったです。

先生が1日休んで会わなかっただけで、昨日は大丈夫だった?風邪とかひいてない?って聞いてくれて、いやもうわたし23歳なんでそんな心配しなくても大丈夫ですよって感じではあるんだけどもやっぱりそれも嬉しかったです。

 

たぶん相当運転が下手だったから余計に心配だったんだろうけど、わたしの態度やキャラクターを気に入ってくださったのかもしれないです。

 

 

そんなこんなで他の教官の人も優しくて、ちょっとずつできるようになってって卒業検定を迎えたのですが、検定で路上を走っているときに教官のひとに『早く行けって!』ってかなり強めに怒鳴られてびっくりしちゃって、強めに発進してしまいました。

そこからその人は怒鳴り続けて、なに言ってるのか正直よくわかんなかったんですが、わたしは怒鳴られるのがいくつになってもこわいので何もなければすぐに身構えるのですが、車に乗っていると左ハンドルを切ってしまうようでした。

それでタイヤを擦って、罵詈雑言浴びせられました。正直なに言ってんのかあんまよくわかんなくてなんか怒鳴ってるとしか思ってなかったんですが、ギャンブルもやらない酒も飲んでないひとがこんなに怒鳴るのはなんなのか、初めてでよくわからなかったです。

 

その後次の人が試験になってもその教官のひとはブツブツ言ったり、舌打ちしたり機嫌は治らなそうでした。

タイヤの傷を確認するときに手を汚しただろうから、終わったときにハンカチを差し出したらわたしを怒らなくなりました。

少し前のわたしだったら怒鳴られたらブチ切れてその場で降りてたんだろうけど、怒るひとに怒ってもあんまりいいことはなく、親切にしたり笑ったり逆のことして驚かすとこっちもスッキリするので最近は誰に対してもそうしてます。

 

それで1日の延泊が決まって、もうまじで運転嫌いモードにはいってしまい、もう帰ろっかなとか考えながら路上運転の補講を待ってました。

その時にも、一回しか担当してない教官のひととかが声をかけに来てくれたり、励ましてくれたりしてありがたかったです。

 

例の優しい女の先生は、自分の生徒を少し待たせてまでわたしのもとに来てくれて、大丈夫?運転できる?って声かけてくれました。

たぶん、相当わたしが暗い顔だったんだと思います。

 

こんなところまで読んでいるひとにしか言えないのですが、わたしの父はよく怒鳴るひとでした。その度に母も姉も悲しかったんだと思います。わたしだけがなにが起こってるのかがあまりよくわからない中、家の空気が変わるのだけを感じ取ってました。

父の機嫌次第で、なんでこんなこともできないんだよ、バカなんじゃねーのとか言われてしまうわたしたちを、母はわたしたちの耳に入らないように気にかけすぎて、少し間違った頑張り方をしてしまったんだと思います。

 

そんな小さい頃の記憶が怒鳴り声っていうだけで思い出してしまうのが情けなかったです。いつまでわたしは子供なんだと嫌になりました。やっぱりすごくこわかったんです。

色んな教え方、関わり方があるんだろうけど、たぶん悪い人ではないんだろうけど、わたしは嫌だなと思いました。

明日の卒検でダメだったらもう免許いらないし帰っちゃお、と思ってました。

2回目の卒検はわりとうまくいって受かったのですが、少しまごついたときに嫌味を言われました。いつもみたいに笑ってごまかしたら『君はおかしい人だね』って言われて、運転できないのと人格は関係ないだろって思いました。

また怒ってもしょうがないので、『先生はおもしろいですね』って返したら、こいつは話が通じないんだとわかってくれたのか、なにも言ってこなくなりました。

 

たぶん、この人たちもわたしを19歳くらいだと思ってて、女の子で、気弱そうだからそういうことを言ってくるんだろうなってすぐにわかりました。

でも、もうそれって経験してるので交わし方も、もっと彼らを怒らせる方法もわたしは知ってしまっているんです。

大人に対してこんな関わり方ばかり覚えてしまっているのが、あまりよくないなと思いつつも経験がもたらすものです。

 

 

なんかもう全部が最悪で、まだまだ見た目が若い感じだとこういう扱い受けることあるんだって思うと世の中クソすぎるってなりました。

受かっても全然うれしくなくて、とにかく早く帰りたかったです。

早く送迎バス来いよって、一番人気がない場所でぼーっとしてたら、例の優しい女の先生が来てくれました。

わたしが卒検に受かって、今日帰るのを知ってわざわざ学校内を探してくれていたみたいです。

飲み物買ってくれて、本当によかったねって喜んでくれました。たぶん、昨日のわたしがすごく暗かったので心配だったんだと思います。

こんなただの2週間だけの付き合いでも、人として関わってくれて、なんか感動しました。こういう風に働けたら、わたしも素敵だなと思いました。嫌な人の交わし方も関わり方もわかってきたはずなのに、親切にしてくれる人との関わり方はまだまだよくわからなくて、嬉しいって伝えたいのにうまくできなくて、自分のことは嫌いですが自分の中のそういう部分を愛しく思いました。

 

大人になるっていいことだなってすごく思います。今のわたしには、怒鳴られてもそれが何かわかるし、他のことを考えたり、よくしてくれる人を選んだり、こうして寄り添おうとしてくれることもあって、こわいものはやっぱりこわいけれどなんとかすることもできます。悲しいことも、いつなんのきっかけで思い出すことになってしまうかわからないけれど。

 

たぶん、もうその教官のひとには会わないんだろうし、いろんな生徒がいるなかでわたしのことも忘れてしまうんだろうけど、わたしみたいな子には優しくし続けてほしいなと思いました。

 

なんとか明るい気持ちで帰れました。イヤホンの充電も切れて、新幹線ではすることがないです。東京に近づき、窓からの景色は空の密度が建物で埋まり、狭いです。やっぱりわたしにはこちらの方が落ち着くようです。

 

長文駄文すみませんでした。