駄文の溜まり場

最近なんでもすぐ忘れるので

好きな映画②

 

 

ほんと、ただの感想文です。

 

 

 

 

6.暖流/増村保造

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登場人物ひとりひとりが役割と概念を担ったものである上で繰り広げられるドラマが、アクの強いものであるはずなのに心地よくも感じられます。

日本映画にはあまり触れてこなかったけれど、増村保造の映画は自分の映画体験どころか女性像や生き方についても革新的なものでした。

自身の中に哲学を抱いて生きる登場人物たちに勇気をもらいました、勝手に。時代や性別の範疇にない自我を持つことの最強さは何にも負けることはないんだと思います。

 

 7.きっとうまくいく/ラージカマールヒーラーに

 

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この映画の全部がおもしろい。完璧なストーリーに愛しい俳優たちが軽快に歌って踊ります。インド映画なので突然踊ったりもありますが、映画の中での境界すらもひょいと超えてきてダイレクトにおもしろいを浴びさせてくれます。回りくどい言い方しかできないけどなんやかんやで説教くさくなさがこの映画のいちばんいいところです。まず楽しい気分にならなきゃ物事を咀嚼できないんじゃんって思えます。それならもうずっと楽しくいたいね〜ってなります。

 

8.ビッグフィッシュ/ティムバートン

 

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ティムバートンで一番好きなのは?って聞かれたらこれを答える。

ベルイマンのように痛みを描くことも、フェリーニのように祭りも描くことあれど全部ひっくるめるのはティムバートンの個性という贅沢な映画。見てるだけで幸せになるような可愛らしい画面と面白い仕掛けやキャラクターが溢れるティムバートンの世界観で親と子の確執という地に足ついた現実的なテーマが扱われててバランスがよいです。高校サボって行った映画館の再上映で泣いてました。そんな思い出も含めて大切な映画のひとつです。学校に特に大した思い出のない自分にとって、学校に行かずに得た映画が大した記憶になってくれています。

 

9.ビリディアナ/ルイスブニュエル

 

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メキシコ時代のブニュエル作品。前半は重々しい部分もありながら、後半はありえない下品な馬鹿馬鹿しさもある。やってることとかシチュエーションはAVと変わらなくない?ってくらいストーリーが救いようがなくてひどい。でもなんか見てよかったし、ウズウズするし背徳感あれど快感でもありでごめんなさいって思う。ここまで観る側を嘲笑うような作家はブニュエルの他にいないと思う。子供の悪意ないけど相当やばいいたずらがそのまま映画になったみたいな、妙な無邪気さが憎めない。