駄文の溜まり場

最近なんでもすぐ忘れるので

久々に映画観た

 

 

 

 

どうもこんにちは。この前やっと久々に劇場に行けて映画観ました。

「美しい星」という映画を観ました。それとオリヴィエアサイヤスの新作「パーソナルショッパー」も併せてみました。久しぶりに観るにはどちらも地にあしつかないもので、気分が悪くなりそうになったけど感覚の揺らぎを味わえる数少ないものの一つが映画なんだと思いました。

 

 

「美しい星」でメイン登場人物のひとりの橋本愛がバンドマンに痛い目に合わされる。恋におちている間はいいようにしか映らないけれど、それがただの虚妄であり、愛ちゃんの主観でしかなかったということが終盤にわかる。同じように他の家族も虚妄の中でしか生きていない。

 

SFを交えた家族各々の現実逃避の話であり、それぞれがそれぞれの問題に逃げたまま、自分に都合のいい解釈が導いた夢を家族同士で繋がることで自分にとっての真実にしていく。こんな家族間違っているようだけれど、信じきるという姿は気高くも見えた。自分が対峙している問題と本当に向き合った瞬間、夢が冷める瞬間こそ終わりであるのだと。その瞬間に家族も個人も崩壊するけれど、現在の多くの地球人の人々のほとんどはそういう生き方しかしてないんだとも感じた。最後まで現実の問題は何ひとつ解決せずに夢のまま終わるのが自分たちの終焉と重なるのだとも思って不気味だった。

 

家族全員が何かに夢を見出して、それが自分に都合が悪くなった時に宇宙人だとかなんだとか言い始める。宇宙人だのなんだのは彼らの逃げ道なだけであるように見えた。
SF的要素は都合の悪い現実への逃避と常に重なっており、真実と向き合う(生きること)と向き合わないことを描いている映画なのかなと。

 

それは宇宙人を信じるか、信じないかということで揺れるわたしたち、フィクションとノンフィクションの間で揺れるわたしたちにも重なる。嘘を信じ切ったままでも、フィクションから帰ってこなくても本当はいいのかもしれないね。

 

 

 

ていうか、亀梨くんこんなわけわからん映画に出るように(出さされるように?)なっちゃったのなんか悲しくない…?