駄文の溜まり場

最近なんでもすぐ忘れるので

ウォールデンっていう他人の日記

 

 

 

「ウォールデン」という映画を観に行った。

 

渋谷のイメージフォーラムは映画を観た後に絶対に体調が悪くなる。酸素が薄いのかな?それとも上映される映画の内容がくせもの揃いだからなのかわからないけど。

ブニュエル、フィリップガレル、アピチャッポンとか。イメフォのおかげで色んな映画と出会えた。ジャックドゥミの初期作品観た後に友達と渋谷のイカセンターでお酒飲んだら倒れたし、やっぱりイメフォは体調悪くなりがち。

 

 

今日は「ウォールデン」という三時間もある映画と「リトアニアへの追憶」っていう映画を観てた。

「ウォールデン」は日記映画で、映像は羅列に近い。ストーリーもなければ社会的なメッセージもない。映画内でも言われているけど、動きと光と音楽とが紡がれているだけでそれが三時間続いて。

監督のメカスを通して映されるなんてことない時間と映像と匂いを感じながら、でも観ながら自分のことばかり考えてた。

いまのこと、過去のこと、友達のこと、言われて嫌だったこと、嬉しかったこと、大好きな映画のこと、そんなことが映像を観てると思い起こされていった。

それって綺麗だと思う景色を見たときだとか。見に行くのとはちがう、いつもの景色がなんだか綺麗に思える瞬間の気分に似ていて、映画館をでたときにやっぱり汚い渋谷もどこか綺麗に見えた。

「ウォールデン」の中で繰り返される、電車からから見た朝日や過ぎて行く景色を捉えた映像があって。わたしはぼーっと車から窓の外を眺めるのが好きで、なんとなくそれがお気に入りで。小さい頃からずっとそうで。

映画を観ることとその行為が並列されているというか、どちらも大差のないものだということを感じました。

わたしは映画が好きだけど、映画を通して自分を見ているんだろうし、逆に自分の生活の中には映画を見ているのかもしれないって。

意外と二つは近いところにあって、関係性は簡単にひっくり返ると思うからどちらも可愛がっていってあげようと思います。

自分が映画が好きな理由がまた見たかった気がする。

周りの人、もっと映画を見て欲しかった。映画じゃなくてもいいから自分の中や身近なこと意外にも自分を見つけ出せるから気楽に生きれることを知って欲しかった。

自分が過ごして行くなかで「ウォールデン」を思い起こしていくだろうし、もしもっかいみたら今日見たことを思い出せるのかも。でも三時間もあるから当分は見たくない。